おばさんの恋

40代になっても恋に憧れるおばさんの妄想

あの日から遠く離れて

もう23年が過ぎた

それだけわたしも歳を重ねたということだ


同級生と付き合っていた

彼の住む神戸の町が

見たこともない瓦礫の山になった

やっと彼のお母さんと連絡がついて

電話口で泣いた


結婚していたら

どんな家庭を持っただろう

子どもは何人いただろう

わたしは世界の外へ出ることもなく

田舎で静かに暮らしただろうか


彼が幸せでいますように