おばさんの恋

40代になっても恋に憧れるおばさんの妄想

色彩のない恋

好きな人を前にしても

イロコイという言葉がまるで当てはまらず

健全かつ鈍重なデートを重ねて

彼との恋はそのまま終わった

 

発展しなくてよかったんだ

無駄な努力も余計な色気もいらない

お友達になりたかったの?

いいえ、そうではない

わたしだけを見て

わたしだけに好きだと言ってくれる

恋人ってそういうものではないの?

 

もういいの。よく分からないや。

ノローグだった

人目につかないよう注意するなんて

不健康な逢引きを重ねるなんて

ただのデートで

二人で食事をするだけで

なんと不毛なことでしょうか

 

色彩のなさにわたしは

幻想を描いていたのかもしれない

明日は雨ですか

独りで、泣いてもいいですか