好きな人を前にしても
イロコイという言葉がまるで当てはまらず
健全かつ鈍重なデートを重ねて
彼との恋はそのまま終わった
発展しなくてよかったんだ
無駄な努力も余計な色気もいらない
お友達になりたかったの?
いいえ、そうではない
わたしだけを見て
わたしだけに好きだと言ってくれる
恋人ってそういうものではないの?
もういいの。よく分からないや。
モノローグだった
人目につかないよう注意するなんて
不健康な逢引きを重ねるなんて
ただのデートで
二人で食事をするだけで
なんと不毛なことでしょうか
色彩のなさにわたしは
幻想を描いていたのかもしれない
明日は雨ですか
独りで、泣いてもいいですか