学生の頃住んでいた町
甘酸っぱくて、痛々しくて
もう戻れない日々が
スクリーンの向こうに広がっていた
この通りをわたしは
泣きたい気持ちで何度も歩いた
もう、昔のことだ
忘れていいんだよ
幸せになってよかったんだよ
なぜあんなにも苦しかったのかな
苦しい恋ばかり選んだのかな
立っていられなくて
道端にへたり込んだ日を
あの人は覚えているだろうか
苦しかった
どうしようもなく
暑い夏だった
床を転げていつまでも泣いた
時々思い出すけれど
死んだ蝉のようで
とても気持ち悪い
おばさんになってもなお
わたしは自由になれない