どんなに望んでも
彼の心は離れていくのだった
少しずつ
わたしの存在感が薄くなって
心のスペースを何で埋めればいいのか
わたしには分からなくなりそうだ。
どこか遠くへ行きたい
わたしを知る人がいない場所へ
いつもそう願っていた
けれど、地球の裏側であっても
わたしは紐付きだったし
もはや逃げる事は叶わないと
わたし自身が一番よく知っている
いつか彼が一人になる時は
どんな生活をするのだろう
わたしがプレゼントしたコーヒーミルで
濃いめのコーヒーを二人分
彼は淹れてくれるだろうか