おばさんの恋

40代になっても恋に憧れるおばさんの妄想

どこか遠くへ

どんなに望んでも

彼の心は離れていくのだった

少しずつ

わたしの存在感が薄くなって

心のスペースを何で埋めればいいのか

わたしには分からなくなりそうだ。

どこか遠くへ行きたい

わたしを知る人がいない場所へ

いつもそう願っていた

けれど、地球の裏側であっても

わたしは紐付きだったし

もはや逃げる事は叶わないと

わたし自身が一番よく知っている

いつか彼が一人になる時は

どんな生活をするのだろう

わたしがプレゼントしたコーヒーミルで

濃いめのコーヒーを二人分

彼は淹れてくれるだろうか