おばさんの恋

40代になっても恋に憧れるおばさんの妄想

大丈夫ですよ

仕事でわたしがテンパっていたり

困ったオーラを出していると

彼はいつも、

大丈夫ですよと言ってくれるのだった


彼の大丈夫ですよを聞くと

わたしはとても安心していられる

そして彼は、

本当に大丈夫なように

必要なものを与えてくれた


そんな関係が

もう何年も続いていた

彼は無理をしていただろうか

こんな女のために

何かを犠牲にしていただろうか

わたしは彼にとって

どんな存在だったのだろう


なんでもなかったんだよね

ただのクライアントのひとり

誰にでも丁寧で親切なひと

勘違いなおばさんったら

危なく惚れてしまうところだった


どこにいて、何をしているのかな

大丈夫ですよ、大丈夫ですって

と笑う彼の声が

たまらなく聞きたい