仕事でわたしがテンパっていたり
困ったオーラを出していると
彼はいつも、
大丈夫ですよと言ってくれるのだった
彼の大丈夫ですよを聞くと
わたしはとても安心していられる
そして彼は、
本当に大丈夫なように
必要なものを与えてくれた
そんな関係が
もう何年も続いていた
彼は無理をしていただろうか
こんな女のために
何かを犠牲にしていただろうか
わたしは彼にとって
どんな存在だったのだろう
なんでもなかったんだよね
ただのクライアントのひとり
誰にでも丁寧で親切なひと
勘違いなおばさんったら
危なく惚れてしまうところだった
どこにいて、何をしているのかな
大丈夫ですよ、大丈夫ですって
と笑う彼の声が
たまらなく聞きたい