おばさんの恋

40代になっても恋に憧れるおばさんの妄想

もうあなたには興味がない

出会い頭にボディブロウを食らって

激しい目眩を覚えたのだった。

何?なぜ今そんなことを宣言するの?

彼はもう一度はっきりと言った

もう、あなたには興味がないんです

キョウミガナイ

キョウミガナイ

仕方のないことだ

最初からわたしに興味なんてなかったくせに

舞い上がって喜ぶおばさんを見て

バカな女だと思っていたくせに

かつては興味があったかのように

そしてあたかもそれが失われたのは

わたしのせいであるかのように

彼はその言葉を放つ

夜の闇に吸い込まれてしまえばよかった

あの長い歩道橋から

月を眺めながら一人歩いた夜に

消えてしまえばよかった

わたしはヘラヘラと笑う

興味ないのか、残念だなあとか

心にもない言葉が口を継ぐ

大人の事情だから、ね。

次の電車が来るまで待つよ

ここでさようならしましょう